庭木たちの会話

おしゃべり
A:この前降った雪なかなか融けないね
B:そうだね、気温が常に低いから融けないんだな
A:でも、こういうの好きかも? 芝生が白に染まって輝いてる!
B:この程度の積雪だから、そんなのんきなこと言えるのさ
A:え?!
B:他の地域じゃ大変な思いしてるんだよ
A:そうね。みんな大丈夫かな
B:う~ん。早く寒波が去るよう祈ろうか
A:そうしようよ、祈ろうよ

このところの大雪で被害に遭われた方々に
この場を借りてお見舞い申し上げます
またお亡くなりになった方のご冥福をお祈りします(^人^)


では又ごきげんよ~~っ
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お詫びとお知らせ、、、というべきでしょうか?

突然のお話で恐縮ではございますが...
『道路よりベッドがいいね』を
途切れ途切れながら連載しておりましたが
今後、ブログでは書かないことにいたします
原稿を仕上げていつか出版できる運びにしたいと考えております
心待ちにされている方もいらっしゃると存じますが
ブログではもう発表いたしません
悪しからずご了承くださいませ
これが本になって本屋に並ぶ日をお待ちください
いつになるかは不明ですが、どうぞよろしくお願いいたします
まずはお詫びまで......
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.18--

『生活福祉課②』

部屋の中に入ると
そこには衝立で仕切られた所があった
長テーブルの両サイドにパイプ椅子が並べられ
長テーブルの上には一定の間隔で衝立が置かれている
一応プライバシーが保たれているということのようだ
そこの一角に案内された
対面で話せる形態だが
相談者側の椅子は一つしかなかった
一人の女性が丸椅子を
急ぎ足で運んできた
「どうぞ、これをお使いください」
女性はそう言うと
すごにその場を去っっていった
弘茂がパイプ椅子にドデンと座ったので
理冴は丸椅子にちょこんと座った
そうするしかなかったのであるが...
反対側に座ろうとした職員の青江であったが
座る動作を止めた
「資料を用意して参ります。しばらくお待ち願います」
そう言うと青江はその場を離れた
やがて、A4サイズほどの紙を数枚持ち青江が現れた
「まずお名前を確認させてくださいね」
青江はにこにことしながら
弘茂と理冴を交互に見た
そしてまず弘茂を見据え
「村上弘茂さんですね」と問うた
「あ、はい、そうですけど」
弘茂は小さい声で答えた
かろうじて青江には聞こえたようである
弘茂の声はそれほど小さかったのだ
「で、こちらの方は...」
青江は、弘茂に対して
理冴のことを聞いてるようである
理冴自身に尋ねるのではなく
弘茂に答えを促しているようである
何かの意図があるのだと理冴は直感的に思った
「ああ、あの、僕から言うと従兄弟ですよ」
素直に弘茂は答えている
理冴は二人のやりとりを見つつ
別のことに気を取られていた
役所という場所
何故、こんなにも殺風景なのか
花の一つでも飾ればいいのに
面白みのない空間だと
理冴は、しみじみ思うのであった
(つづく)

本日は短めに.....
取りあえずストーリーを展開させました
少しずつ進めたいと思っています
なかなか、行政とのやりとりは上手く書けないものですね
案外難しいものです
上手く運んでいけたらと思っています
今までよりも少し短めのスタンスで...
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.17--

『生活福祉課①』

台所に立った理冴はまず
出汁を取る準備をした
鍋に水を入れてコンロにかけ
昆布の汚れをキッチンペーパーで拭き取り
その鍋に入れ、コンロの火をつけた
次に、鰹節を適量用意した
でも、まだ鍋に鰹節は入れない
沸騰直前に昆布を取り出し
鰹節はその後に入れるのである
美味しい出汁を作れば
当然味噌汁も美味しくできるものなのだ
理冴は、料理好きである
一人暮らしではあるが
そういうところは手抜きをしない
きちんと手順を踏んで料理することが
むしろ好きなのだ
ただ、手を抜くことは多々ある
仕事で疲れ切ったとき
気分が乗らないときなど
思いっきり手を抜く
一人暮らしならでは、ということかもしれない
ともかく、出汁を準備した後は
野菜を切り始めた
タマネギとキャベツを用意した
おおよそ味噌汁には合いそうにない野菜のようだが
これがけっこういけるのである。
理冴はある意味冒険家なのだ
長い間には、いろいろなものを作り
意外な組み合わせの料理方法を見つけたりしているのだった
タマネギとキャベツの味噌汁もその一つだ
料理ができあがっていく過程で
味噌汁特有のいい匂いが
部屋中に漂っていった

その匂いで目を覚ました弘茂が
台所へとやってきた
「あ、おはよう」
気づいた理冴は挨拶した
「いい匂いだね」
「もうすぐできるよ。ちょっと待ってて」
「うん、待ってるよ」
そう言うと弘茂は居間に行った
やがて、朝ご飯ができあがり
理冴が居間に運んだ
居間では、弘茂がスマホをいじっていた
その手は、相変わらず
軽やかな手さばきとは言いがたいが
恐ろしいほどの速さであった
「あ、とっても美味しそうだね」
弘茂が感動的に言った
どうやら弘茂という人物は
食事に対して、格別の思い入れがあるようである
食事に関しては反応が早いのだ
この日理冴が用意したのは
ご飯と味噌汁、焼きたらこ、ハムエッグ、白菜の即席漬け
なかなか渋い内容の食事だが
弘茂は、とても嬉しそうなのである
「気に入ってもらえて良かった。ご飯も味噌汁もおかわりあるからね」
理冴がそう言うと
「ほんと?嬉しいな」と言いつつ
弘茂は、テーブルに料理が並ぶのを待ちかねるように
ご飯にぱくつくのであった
ご飯を食べているときの弘茂は
無邪気そのものである
子供のようではあるが
悪気というものがない
酒を飲んで暴れるなど
考えられないような穏やかさも垣間見えるのだ
そのギャップが凄すぎる
理冴は改めて恐怖みたいなものを感じるのであった
本当に、このままでは大変だと思うのであった
「ねぇ、ご飯食べ終わったら、市役所行かない?」
理冴は、意を決したように弘茂ひ切り出した
「市役所?何しに行くの」
「あなたのことで電話があったのよ」
理冴は努めて冷静に
感情を入れないように言った
「僕?なんで、僕に…」
理冴はここで、言い方がまずかったと後悔した
難癖をつけて、弘茂はくどくど言うだけになる、と思ったからだ
しまった、後の祭りだと思ったが
意外にも…
「ああ、いいよ。行くよ僕」
あっさりOKした弘茂に拍子抜けの理冴だったが
安堵もするのだった
(良かった。もめなくて…でも、こいつ本当に分からん性格だわ)
ともかく、市役所には行けそうである
名実ともに安堵した理冴
食事やその片付けを終えてから身支度を始めるのだった
準備が整い、出かけることにした
ぼろぼろのコートを着た弘茂と一緒に歩くのは
正直、ためらわれると理冴が思うのをよそに
弘茂はすたすたと歩く
市役所までは電車で三駅である
特に問題もなく市役所にたどり着けた二人である
「生活福祉課だって。どこにあるのかな」
独り言ともとれる理冴の言葉に
弘茂が「あっちだよ、たぶん」と答えた
その窓口は中央入口から一番遠い場所のようであった
そこに無事到着して、理冴がまず様子をうかがうように
部屋の中をのぞき込んだ
「はい、何でしょうか」
すぐに応対の職員が出てきた
「ああ、あの村上と申します。今朝お電話いただいたものです」
「はい、私青江です。ようこそお越しくださいました」
なんと、電話をかけてきたその人本人であった
「お世話になります。従兄弟を連れてきました」
そう言いながら理冴は
少し離れた場所にいる弘茂を側に手で呼び寄せた
「ありがとうございます。弘茂さんですね。ようこそ」
青江は、弘茂に挨拶した後
部屋の中へと案内した
もちろん、理冴とともにである
生活福祉課というところ
理冴は一度も訪れたことのない部署だが
どういうところか、多少の見当はつく
どんな話になるのか
少し不安にもなる一瞬であった
(つづく)

この物語はフィクションです

なんと、この読み物を書くのは4ヶ月ぶりです
もう、こんな読み物があったことすら忘れられてるかもしれませんが…
また書き進めていきたいと思っていますので
よろしければお読みください
前話まではカテゴリー『ストーリー』に収まってます
どうか、そちらでお読みくださいませ
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.16--

『え?市役所が何故?!』

受話器を落としそうになった理冴だったが
かろうじて体制を保ち電話に出ることができた
「はい、村上です」
「こちら、市役所の生活福祉課、青江です」
理冴は一瞬聞き間違えたかと思ったので聞き返した
「市役所の方ですか」
「はい、生活福祉課の青江です」
青江は、話を続ける
「そちらに、村上弘茂さん、いらっしゃいますよね
実は、弘茂さんのことでお話がございまして、お電話させていただきました」
「はぁ、おりますけど」
そう返すのがやっとの理冴であった
「昨夜。警察から連絡がございました。緊急連絡網のようなものがありましてね
保護の必要な市民がいるということでしたので、電話させていただいています」
さらに青江は続ける
「弘茂さんは、いろいろお困りのことがおありのようですね
保護の対象になるのではないか、という警察の判断でしたので
一度、弘茂さんとご一緒に市役所に来ていただけませんか
ゆっくり、お話を伺って今後どうするか考えてまいりたいと存じますので
是非、市役所にお越しください。窓口は生活福祉課です」
青江に説明で事の次第は、納得できた理冴である
「はい、分かりました。そちらに行けばいいんですね」
「はい、是非お越しください。お力になれると思いますので...」
理冴は少し驚いていた
行政が一人のために、一人のためだけに動くのか
と思うと、何か不思議な気がした
「今日がいいですか。今、弘茂は寝てますので...」
いいかけて、何を言ってるのだろうと思い
理冴は口ごもってしまった
「あ、いえ、今じゃなくて大丈夫です
大丈夫ですが、早い方が良いかとは思いますね
市役所は朝9時より夕方5時までですので
その時間帯にお願いしますね
私は青江と申しますが、席を外す場合もございます
私がいない場合でも分かるようにしておきます
どうか、よろしくお願いします」
「分かりました。できるだけ、今日行くようにします。ありがとうございます」
よく分かっていない理冴だったが
これはきっといいことなのだと思った
警察と行政の連係プレイみたいなものが
整っていることにも感動した
問題は弘茂だ
‘こいつ、素直に市役所なんて行くかな?’
今までの経緯から考えて、とても無理だろうと思う理冴だった
制服や権力的なものが嫌いそうな弘茂
市役所と聞いて、どんな反応を示すか
逆に楽しみだと思う理冴もそこにいた
それにしても、よく眠る鯔(とど)である
‘鯔ってけっして美味しそうな魚じゃないよね。まさに表現ぴったり’
実際、鯔って食べられる魚なのか、とも思い
苦笑いする理冴である
その時、鯔、いや弘茂が寝返りを打った
息をもらし、そろそろ目覚める様子をみせる弘茂であった
‘弘茂が目を覚ましたら、市役所に行こうかな’
そう決意した理冴
朝ご飯の支度を始めたのであった
(つづく)

この物語はフィクションです

物語は急展開の予感です
さて、どうなるんでしょうか
乞うご期待!
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.15--

『またなの?④』

「おい! 神様に簡単に触るな!」
弘茂は、取り押さえようとする警官に
相変わらずの罵声を浴びせていた
夕べとまったく同じである
悪夢としかいいようがない状況だ
「そうか、神様なのか。神様ならもっと穏やかなんじゃないか」
「おまえたちが悪さをするから俺様は怒(いか)ってるんだ!」
「悪さ? どんな悪さでしょうか。具体的に述べてください、神様」
「俺様に触ることだ! 俺様を落とそうとしているんだろう!」
「落とす? どんな風に落としてるんですか」
「............」
弘茂を抑えている警官は2人いるのだが
その横で1人の警官が、立っていた
この警官、質問形式で言う口調が
なんともいえず穏やかで、上手い
いつしか、弘茂は静かになっていた
ただ、治療をしようと促した時点で
皆目言うことを聞かない
またぞろ叫び、暴れだすのであった
「それじゃあ、家に帰りましょうか、神様」
警官が言う
「僕、家はないんです」
弘茂が、一瞬正気に戻ったのかと見まごうほど
柔い口調でしおらしく言った
そこで、警官が理冴の方を向いた
「ご家族さんですか? お宅で引き受けていただけるのでしょうか」
「あ、はい。うちへ連れて帰ります」
理冴は言う
「お宅はどちらですか」
警官の問いに、理冴は自分の住む地域名を言った
「ああ、遠いですね。どうされますか。この時間だとタクシーになりますかね」
理冴は暫く考えた
電車かバスが走っている時間帯だとしても
ここからだと乗換が必要である
それほど辺鄙(へんぴ)な場所に来てしまっていた
タクシー代もそれなりに要るであろう
理冴は、意を決して聞いてみた
「あの、送ってはいただけないものですか」
「分かりました。いいでしょう。送りましょう」
「ありがとうございます」
しかし、ここからが大変である
医者も警官も嫌いな弘茂がそこにいるのだ
おとなしく警察の送りなどを認めるはずもない
果たして、どうなるやら
理冴が、言いようのない不安を覚えたのも事実である
だが、事態は意外なほどスムーズに運んだ
「さあ、神様、お送りしますので警察の車に乗ってください」
「送ってくれるのか。おまえはいい奴だな」
素直に従う弘茂だったのである
おとなしくパトカーに乗る弘茂がそこにいた
理冴は、おっかなびっくりである
嵐の前の静けさなのか、これは?と思うほど恐かった
パトカーに乗った後の弘茂は
警官に自分ストーリーみたいなものを話しはじめた
そもそも、この警官は話術が巧みというのか
こういう輩に慣れているのか
他に2人の警官がいるのだが
話をするのはこの警官1人である
おそらく、そういうやり方なのであろう
取り押さえられていたときには
夕べと同じく、悪夢の絶頂であったが
この警官が口を挟んでからというもの
ことが順調に運ぶのである
一通り話を聞いた警官は
それをおうむ返しのごとく話す
「そうかそうか、朝早く起きてドヤ街の決まった場所に行って
仕事の声がかかるのを待つんだね。賃金は日払いで
仕事にありつけた夜は好きな酒を飲んで過ごすわけか」
「そうなんだ。仕事口はすぐに無くなるから早く行って順番を取るんだよ」
「それじゃ、毎日が戦争だな」
「いや、戦争とは思わないよ。これはこれで楽しいさ」
「楽しいのか、そうか。それは良かったな」
理冴は、傍らで2人の会話を聞き思っていた
普通に世間話している
それが何ともいえず、可笑(おか)しかった
理冴の住むマンションに着き
ずっと話していた警官に付き添われ
部屋まで帰ってきた理冴と弘茂である
悪夢はそれほど続かず無事に戻ってこれたことが
理冴にとって、なによりであった
最後に弘茂がこの警官に固く抱擁されるのを見て
ただただ、頭の下がる思いの理冴であった
しかし、悩まねばならぬことに気づき
また焦りの境地に落ちる理冴である
布団がないのだ
まさか1つの布団で一緒に寝るわけにもいかないであろう
いくら従兄弟とはいえ、異性なのだ
しかも、何かしら臭い
とてもそんなことは無理だ、と思っている理冴をよそに
弘茂は居間のカーペットの上にごろんと横たわった
「おやすみなさい」
そういうとなんと寝てしまった
いきなり深い眠りについたようである
鯔(とど)が急速冷凍でもされたかのように
ぴくりとも動かなくなった
‘やれやれ’
理冴は、呆れてしまったが
悩むことが一切ないことに気づき
自分の布団に入り安心しきって寝ることにした

次の日、けたたましく鳴る固定電話に
起こされたときには、朝の9時を回っていた
理冴は飛び起き電話に出る
隣の部屋から小走りで電話まで来た理冴
勢いあまって、受話器を落としそうになってしまったのだった
すっかり夜は明け、太陽の光が窓のカーテン越しに輝いていた
(つづく)

この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.14--

『またなの?③』

理冴が、その大きな魚を眺めているうちに
救急車は病院に着いた
隣の市が数メートルと迫っている場所の病院であった
「実は救急車に乗せてから搬送先の病院が見つかるまでかなりの時間を要しまして...
なかなか受け入れ先が見つからなくてね。こんな辺鄙な所になってしまいました」
救急隊員の一人が、理冴に説明した
なかば言い訳ともとれる説明である
だがしかし、それが現状なのかもしれない
暴れているとなると、病院側は嫌であろう
理冴は、それに対して特に何も言わず
一番に救急車を降りた
そうでないと、患者を降ろせないのが事実であるからだ
その病院の救急入口には看護師数名が待機していた
迅速に院内へと運ばれる弘茂であった
「ご家族さんでいらっしゃいますか」
看護師の一人が理冴に声をかける
「はい、そうです」答える理冴
「恐れ入ります。ご家族さんはこちらの救急待合室でお待ちください」
看護師に案内され、理冴は待合室に入った
‘そうだわね、治療中は入れてくれないよね’
そんなことを思いつつ
理冴は待つことにした

どれくらい待ったであろうか
やがて理冴は看護師に呼ばれ
処置室に入ることとなる
処置室では鯔が暴れていた
‘はぁ、またかよ’
理冴は、声にならないため息を吐いた
暴れる弘茂を二、三人の男性が押さえていた
おそらくインターンか、もしくは男性の看護師かもしれないが
男性三人がかりで、なんとかくい止めている様子である
弘茂を抑えている男性たちよりは
少し年上に見える男性がその横にいた
だが、かなり若いのだ
その男性が理冴の元に歩み寄ってきた
どうやら医師のようである
「あ、どうも。ずっとあの状態でしてね。治療できないんですよ」
「はぁ、申し訳ないです」
「一応、頭のCTは撮りました。その結果では大事無いですが...」
「昨日も怪我されたようですね。今日とは別で」
淡々と喋る医師であった
「昨日は...」
理冴は昨日あった出来事を細かく説明した
そして、今日も怪我をしたのだ、ということは知らされてないとも言った
「今日も、どこかにぶつけたんでしょう。新しく傷ができてます。しかし、これはほんのかすり傷ですね」
「本当にお手を煩わせてすみません」
理冴は、こう言うのが精いっぱいだった
他にうまい言葉が見つからないのである
そうこうするうち、弘茂が診察台から降り、仁王立ちになった
なんと押さえていた男性たちを、振りほどいてしまったのだ
弘茂は医師の元に近寄ろうとする
かろうじて一人が捕まえた
「これほど暴れられては、こちらとしても対応ができかねますね」
「と、言われても、どうすればいいんですか」
理冴は少し困惑してしまった
‘病院で治療ができない。何故?’
‘そういえば、外国の医療ドラマなんかで
暴れる患者に鎮静剤注射しておとなしくさせる場面があったっけ
そんなことはしないのね。そこまではしない。できない?...」
などという思いが理冴の頭を巡っていた
「もうこれは、警察に保護してもらうのが得策でしょう」
医師はそう言った
「うちでは治療できません」
理冴は、腹立たしくあるのだが、反論もできないでいた
「警察呼んでいいですか」
医師にそう言われた
‘なんで、こうなるの’
なさけないというか切ないというか
訳わからぬ感情が理冴にあるのだが勢いで
「はい、いいです。呼んでください」と言ってしまった

警察官は直にやって来た
管轄が違うらしい
隣の市の警察のようだ
また、あの問答が始まるのか
と、理冴はふと逃げたいと思った
悪夢再びである
救急外来の静けさのなかに怒号が飛び交う様子は
なんとも奇妙なものであった
午前零時を過ぎ、すでに新しい日がスタートしていた
(つづく)

この物語はフィクションです

なかなか話が前に進みませんが
このくだりはそろそろ終わります
もう少しお付き合いくださいませ
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.13--

『またなの?②』

ダウンコートに身を包み
理冴は、駅前へと続く夜の道を急いだ
駅前交番が見えてきた
その光景に息をのむ理冴であった
‘まさか! この光景の張本人が弘茂じゃないよな’
そう思うと一気に不安と焦りが襲ってくる
その、目の前の光景とは...
救急車の赤色灯が夜空と街並みを焦がし
救急隊や警官やらの制服が群れていたのだ
見物人も何人かいた
理冴は群れに恐る恐る近づき
肩をすぼめ小さくなって
その中へと入りこんだ
一人の警官に声をかけた
「村上ですが、お電話をいただいたので...」
「はい、村上さん...弘茂さんは今救急車の中です...少々お待ちください」
そう言うと、理冴から離れて行き
別の警官になにやら報告した
報告されたであろう警官が理冴のもとにやって来た
「今、弘茂さんは救急車の中です。今から病院へ搬送しますので一緒に乗ってください」
やって来た警官がそう言った
「分かりました」
理冴は、それに応じた
もはや、制服の群れも見物人の集団も気にならなくなっていた
実は外からの風景と内からのそれの違いがそこにあるから
気にならなくなるといった現象が起こり得るのである
救急車の車内に入ると弘茂が横たわっていた
泥酔していた
しかし、突如目を覚まし
手足をバタバタと揺らすのである
そのたびにストレッチャー様のベッドがきしむのであった
胴体はくくりつけられていた
なので、動かせるのは手足だけということになる
しかし、暴れ方が尋常ではないのだ
「はいはい、村上さん、今から病院へ行きますよ」
救命士が声をかける
「びょ、びょうい...ん............??!」
殆どろれつが回っていない状態で
弘茂はわめいているばかりである
理冴の思考が完全に止まってしまった
目も見えているが
耳も聞こえているが
脳が死んでいるといえるのか
情報が伝わらない状態なのである
「では、病院へ向かいます。受け入れ先病院が出ましたので搬送開始します」
弘茂の横で見守るのとは別の救急隊員がそう言った
やがて、救急車が動き出す
サイレンの音
救急車独特の音
暗闇に突き刺さるように辺り一面に響く音
理冴の心の奥にまでその音は響いてくる
理冴にとっては、なんとも形容のしがたい音であった
弘茂は相変わらずバタバタとしている
まるで陸に上がった魚のようであった
それも大きな大きな魚である
鯔(とど)か何かの.....
(つづく)

※この物語はフィクションです

今日は取りあえずつなぎ的な展開です
次回、どうなることやら...お楽しみに!
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vil.12--

『またなの?①』

理冴は、薬局に出かける前そのままにしていった
食器類を片づけはじめた
流し台まで持って行ってはいたが
洗わずに放置していたのだった
洗い物を終わらせ、居間に戻ると
弘茂は寝ていた
その寝顔は、あどけない少年だった
もう50を過ぎているのだが
年齢を全く感じさせないその風貌である
‘しかし、なんで、こんなことになるんだろう’
理冴は、なんとも妙な気分だった
まるっきり別の世界に、足を踏み入れた感がぬぐえないでいた

理冴は、会社の同僚に電話してみた
「もしもし」同僚は直ぐに出た
「もしもし、村上だけど」
「ああ、何? 日曜の朝っぱらから」
「あのね、わたし明日会社休むわ。家族にちょっと問題ができて...」
途中まで言ったところで同僚が口をはさんだ
「とうとう、お父さんが逝ったの?」
「ああ、いや、それは違うんだけど」
そうなのだ
実は、理冴の父が現在入院中で
いつ何があってもおかしくない状況なのであった
ただ、今のところ症状が安定しているので
直ぐに何かがあるわけではない、と、
主治医から言われているのである
「父は大丈夫だけどね。従兄弟がちょっと...」
「従兄弟? 交通事故かなんか?」
「ま、そんなとこ」
「大変ね。今、実家帰ってるの?」
携帯電話からかけたので
どこからかけているかの特定はできない
理冴は、これ幸いとばかりに「そう、ちょっと里帰りしてる」と言った
「そうか。故郷遠いもんね。分かった、明日、上司に言っとくわ。気をつけてね」
「ありがとう。よろしく。恩に着るわ」
‘これでよし’理冴はほっとした
嘘をついてしまったが、仕方ないと思った
これで、2、3日会社を休むことができるであろう
不本意なやり方だが、あれこれ説明して
上司を説得するのも、骨の折れる話である
これでいいと思った

同僚との通話を終えた理冴は
テーブルの上に置いていた薬局の袋を取り
中の商品を全部出した
消毒液、ピンセット、ヨードチンキ、ガーゼ、包帯、頭部用のネット包帯まであった
痛み止めも入っていた
それらの中から消毒液を取り、蓋を開けた
弘茂が寝てる間に手当てをしようと試みたのだ
しかし、消毒液を開けたところで
弘茂は起きてしまった
「あ、手当なんていいよ」
「僕ね、元有名大学医学部出身の知り合いがいるんだ」
「今から、そこへ行って見てもらうよ」
もの凄い早口でそんなことを言う弘茂である
「医者の知り合いいるの?」理冴はいぶかしげに訊く
「うん、いるよ。今、ちょっと行ってくる」
そう言うと、弘茂はすっと立ち
出て行こうとするのである
「じゃあ、これ持って行きなよ。せっかく買ったんだから」
理冴は手当の道具一式を弘茂に渡そうとした
受け取った弘茂である
「ありがとう、貰っとくよ」
そう言ったかと思うと、玄関まで行った
三和土(たたき)に置いてある荷物から何かを出した
それは、帽子だった
帽子を被り、マスクをした弘茂は
「じゃあね」と言って、玄関を出た
その間、おそらく十数秒のできごとであろう
案外、身のこなしが早いものだ
弘茂の機敏さに感心した
理冴は、怪しい世界に引き込まれながらも
この心地よさみたいなものに浸っていた
それは、まさに変な錯覚なのだが...

弘茂がいなくなったあと
理冴はとりあえず枕と布団を
ベランダに放り出した
枕も敷布団も血で真っ赤、どろどろの状態であった
‘どうする、これ’
布団というものは大きい
地域のゴミとして出すのも大変である
まして、血だらけの布団なのだ
暫く考え込む理冴
ベランダの空気は思いのほか冷たかった
それもそのはず
季節は冬なのだ
2月の寒風吹きすさむ中
小一時間も外にいれば
凍えてしまうのは当然だ
ハックション~~~ッ
大きな大きなくしゃみを1つ2つして
理冴は、部屋に入った
枕と布団は、ベランダに残したままで...

そして気づいた
畳の上にも血がついていることを...
理冴は洗面器に水を張り、持ってきて
それを雑巾で拭き始めた
寒い時期、お湯を使いたいところだが
お湯だと血が固まってしまう虞(おそれ)がある
手がかじかむのを我慢しつつ
念入りに畳を拭く理冴であった

とりあえず、血の汚れは消えた
ついでにすべての部屋に掃除機をかけ
トイレ掃除もした
台所も本格的に掃除した
換気扇も然りである
食事の用意もした
そのうち日も暮れ、辺りは真っ暗になった
どれほど念入りに掃除をしたか、ということの証明のような展開だ
弘茂が喜びそうなメニューを作った
が、しかし、帰ってこない
理冴は昼ご飯も食べずに掃除したので
お腹が空いていた
だが、弘茂が帰ってこない
仕方がなかった
テレビでも見つつ、待つしかないようだ
夜更けの11時になって、電話が鳴った
「はい、村上です」
鳴ったのが固定電話だったので、理冴は名字を名乗った
固定電話に出るときには、いつもそうしている
「駅前交番です」
‘何? 弘茂がまた何かしたの’
「村上弘茂さん、お宅の方でしょうか」
「そうです。私の従兄弟ですが」
「その方が駅前の道路で寝てまして、保護しています。
ご足労ですが、駅前交番まで来ていただけますか」
「はい、分かりました」
力なく答えた理冴であった
電話を切り、急いで身を整え
駅前に続く道を小走りで行く理冴であった
‘またなの’
怒りなのか諦めなのか
複雑な思いが理冴の心を支配していった
(つづく)

※この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.11--

『とりあえず消毒ね』

血で真っ赤に染まった布団
これを、どうにかしなくては...
そればっかり考えてしまう理冴がそこにいた
だが、その考えも吹っ飛んだ
その理由は弘茂が「僕、出かけるよ」と言ったからであった
理冴はわが耳を疑った
そんな馬鹿げた言葉が聞こえるとは
思ってもいないから、疑うしかなかったわけである
「仕事探しに行くよ」
またもや予期せぬ、言葉が聞こえた
「そんな怪我で仕事って?...あなた馬鹿じゃないの!」
「馬鹿かな、僕...」
「馬鹿だよ」
弘茂は何故か黙った
暫く考えている風(ふう)だった
「頭から血出てるじゃない?それが止まるまではここにいてよ」
何か考えている様子の弘茂
「血出てたら、仕事なんてさせてくれないよ」
理冴は思いついたように言った
これは説得力のある言葉だと我ながら感心したものだった
「そうだね。そういや、僕、出血してるんだったね」
「そうよ。その血、病院行かないと止まらないかもよ」
タオルで頭を撫で、それを検(あらた)める弘茂
「すごく出てるね、僕の血。これは神の源の血だから問題はないけどね」
‘神の血って、こいつ本当に馬鹿なのか’
理冴は思わず声を荒げて怒鳴りたかったが、ぐっと堪えていた
おそらく精神状態が正常ではないと考えたからだ
とにかく、相手を否定せず、しかしながら同調もせず
穏便に過ごさねばと、そればかり思った
「そうか、ごめんね。布団こんなに汚しちゃったね」
弘茂の妙な冷静さがなんとも哀れにさえ
見えてくる理冴であった
「しばらくすれば、止まるから大丈夫だよ」
「血なんて、永久には出ないからね」
なんとも形容のしがたい言葉が
弘茂の口から矢継ぎ早に出てくるのである
ほとんど違う世界の出来事のように理冴は思った
目の前の光景から逃げたいと願う理冴は
その上手い口実を見つけた
「お腹空かない?朝ご飯の用意するわ」
そう言って、台所に移ったのであった
そろそろと夜が明けはじめていた

やがて理冴は、ご飯とみそ汁、ハムエッグにキャベツと油揚げの酢の物を
居間のテーブルに並べた
「うわ、美味しそうだね。これ、食べていいの」
弘茂は喜んだ
食事には目が無いようである
「もちろん食べていいよ。食べたらびょうい...」
言いかけて、理沙は止めた
‘病院は止めとこ。とりあえず平気そうだから、このままで
暴れでもされたら私には止められない’
内心そう思いつつ、理冴も一緒に食事をした
理冴には、一つ考えが浮かんだ
‘薬局へ行こう。店の開く時間になったら出かけよう’
消毒だけでもすれば、なんとかなるだろうと思ったのである
それにしても
これだけ出血して平気でいられるとは、どういうことなのか
理冴には、到底理解できない現象なのであった
摩訶不思議なのだ

薬局が開くであろう時間になって
理冴は出かけることにした
弘茂はスマホをいじりつつ、おとなしくしている
血染めの布団が、どうにも気になるところだが仕方ない
見ないでおこうと、半ば悟りの境地の理冴だった
「ちょっと用事があるから出かける。留守番お願い」
理冴がそう言うと、弘茂は片手を振った
何処へ行くとはあえて言わずに出た理冴
薬局は駅前の通りを少し行った所にある
理冴は、薬局に行く道すがら考えた
‘今日は日曜日だからいいとして、明日どうしよう。仕事休まなきゃ’
あの怪我人をどうにかしなくてはいけない
さしあたっての問題である
何しろ、普通ではないのだ
とてもじゃないが、これは会社なんて行っていられない
理冴は考えあぐねていた
やがて薬局に着いた
「いらっしゃいませ」
店内に入るとレジ打ちやら品出しの店員が声をかけてきた
理冴は、コーナーにいた白衣を着た薬剤師であろう店員に声をかけた
「消毒液ください」
「はい、こちらでございます」
薬剤師は、理冴を消毒液のコーナーに案内した
理冴は、すかさず従兄弟の怪我の状況を細かく説明した
「なるほど、そうですか。あり得る話なんですよ
夕べ暴れるほどお酒を召し上がったんでしょう?
まだ、アルコールが抜けてないと思われますね
痛みを感じないのは事実です。分からないんですよ
精神状態については、詳しくないので申せませんが
一時的な錯乱も、ないとは言えないですからね」
薬剤師は、傷を手当てできるであろう一連の薬群を用意して
「レジまでお持ちしますね。念のため痛み止めも用意しましょうか」
と、レジまで品物を運んでくれた
そして、どこかに行き、痛み止めらしき飲み薬を持ってきた
「完全にアルコールが抜けたら、病院に行くって、きっと本人が言いますよ」
理冴は、薬剤師のその言葉を信じることにした
いや信じたかった。縋りたかった
会計を済ませ、店を出た理冴は駅前のスーパーにも寄った
食料を大量に調達した
なにしろ一人暮らし、普段は少ない食料で間に合う
だが今は、客が居座っているのだ
食料調達は必須であった
自宅に帰った理冴は、弘茂の手当てをすることにした
「ねぇ、ちょっと傷見せて。消毒しとこうよ」
「え、いいよ。大丈夫だよ」
案の定である
覚悟はしていたが、やっぱりだ
どうやら傷には触らせてもらえないようである
理冴は、あっさり諦めた
買ってきた手当の道具を袋から出しもせずテーブルに置いた
それよりも、弘茂がおとなしく留守番していたことに
思いを持っていき、感謝した
「ありがとう。チョコレート買ってきたから食べる?」
そう言うと理冴は、弘茂にアーモンド入りのチョコレートを一箱渡した
外装フィルムをはがし箱を開け、袋を破って中身を出し
パクパクとチョコレートを食べる弘茂である
あっという間に一箱が空になった
‘えっ、少しくらい分けてくれるかと思ったのに。おまえ一人で全部食べるか!’
理冴は、少々憤慨した
それにしても、いつ痛いと言ってくるのだろう
果たして、病院に行きたいって言うのだろうか
薬剤師の言葉が空想で終わる気もしないではない理冴であった
(つづく)

※この物語はフィクションです

久しぶりの「道路より~~」です
空想と現実が入り混じったような
面白い世界観だとは思いませんか?
読み手によっては面白いストーリーかな
と、思っています
毒舌、辛口コメントお待ちしています
誤字脱字があるかもしれません
お目こぼしのほど宜しくです
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.10--

『壊れてるよ』

弘茂は泥のように眠っていた
理冴も眠りたかったが、そうもいかない
何しろ、ここで横たわっている人物は
頭から血を流しているのである
放っといて何かあったら一大事なのだ
様子を見なくてはいけない
理冴はしばらく弘茂の泥酔ぶりを眺めてる決意をしたのであった

ボトンッ
玄関から聞こえたその音で目が覚めた
朝刊が玄関扉の郵便受けに入った音である
‘ああ、完全に寝ちゃったわ’
弘茂が寝ている横で
まるで猫のようにまん丸くなって理冴は眠ってしまっていた
体のあちこちが痛かった
理冴は肩を数回回し、そして首も回した
痛みが少しまぎれた理冴は、新聞を取りに玄関に行った
新聞を広げつ居間に戻った理冴を
うつろな目で弘茂が見ていた
弘茂は、理冴が玄関に行くわずかな時間で目を覚ましたのだった
理冴は息をのんだ
むくっと上体を起こした弘茂の
寝ていたときに頭があったであろうその部分に
なんと血の海ができていたのだった
もっとも海は表現がオーバーかもしれないが
明らかにそこにあるのは血の塊であった
「まだ、血止まってなかったのね」
焦りながら言う理冴に弘茂は動じることもなく
「う?何...あ、僕怪我したんだね」と言うのである
「そんな、のんきそうに言って。痛くないの?」
「ううん。そんなにはね」
「ってか、夕べ、何があったの? ねぇ、説明してよ」
「ああ、夕べ? 誰かに蹴飛ばされたみたい...ははは...」
どうも要領を得ない弘茂の言動である
そもそも笑うことなのか
理冴は、自分の目の前に起こっている現象が
確認すらできない世迷い言なのかと思った
世迷い言というのは本来訳の分からない愚痴とかを指す言葉だが
弘茂が話すことというのは、まさに世迷い言なのである
「誰かが僕のことを陥れようとしてるんだよ。夕べもそうだったんだから...
みんなが寄ってたかって僕の行く手を阻むんだ。僕は何もしてない。道を歩いてるだけだったのに」
そんなことを言う弘茂の耳たぶの後ろ側を
血のしずくが垂れてきた
「え! 大変!! まだ血止まってないじゃんか」
理冴は慌てて立ち上がり押入れからバスタオルを引っ張り出した
そして、それを弘茂に渡した
「これで、耳の後ろ押さえて」
「ああ、え? まだ血出てる?」
「出てるから押さえてよ」
理冴は本気で怖いと思った
目の前にいるのは人間なのか
人間だとしたら絶対におかしいと思った
今までの常識というものが音を立てて崩れ落ちていくような
何にもまして、気味悪さに似たものがあった
「ねぇ、病院行こうよ。手当してもらわないとね」
「病院? 大丈夫だよ。はは、気にしなくていいんだよ」
「気にしなくてって? それ、普通じゃないのに」
理冴は固定電話の受話器に手をかけながら
「救急車呼ぶね。何かあったら119番していいって言われてるし」と弘茂に向かって言った
「そんなの呼ばなくていいよ。大丈夫なんだから...」
「だって」
「いいんだってば!」
弘茂の目がすわった
この目のすわり方、前にも見たと感じた
そうだ。風呂に入るよう勧めたときにもこんな目をしたのだ
理冴は、もはやなす術がなかった
受話器から手をどけた
何がおかしいのだろう
何が何だか分からなくなる理冴であった
実はおかしいのは自分自身ではないか、とさえ思えてきた
とにかく冷静になろう
深呼吸を一つしてみる理冴であった
それにしても、敷布団が血だらけなのが気になる
枕も当然のごとく真っ赤だ
妙な冷静さを取り戻した理冴は
そのことについて頭を悩ませはじめるのであった
窓の外はまだ暗い
冬の朝は、当然のことだが明けるのが遅い
ただ、遠くのビル街の灯があるので
漆黒の闇にはならないのであった
(つづく)

※この物語はフィクションです

この物語、なかなか前に進みませんが
もう少しお付き合いくださいね
そのうち終わりますので...
しつこく申しますがハッピーエンドですので
その辺りはご期待くださいませ
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.9--

※今回は少々過激な展開と思われる内容ですので
苦手な方はどうぞ、スルーなさってくださいませ


『もしかして修羅場』

実際、群衆というほどの人数ではないものの
7、8人の制服を着た人々がそこにいた
制服警察官が6、7人
救急隊員も1人いた
警察官のうちの2人に両脇を固められた弘茂もいた
あろうことか、弘茂の顔面は血だらけであった
息をのんだまま、声の出せない理冴に
警察官の1人が喋った
「この方、ご存知ですか」
「は、はい。従兄弟です」
やっと声が出た、という体で理冴は答えた
その間にも暴れる弘茂
「離せよ~~~触るな~俺を誰だと思ってるんだ!」
弘茂が暴れるともはや2人では押さえられない
理冴と話している警察官以外が全員で
弘茂を固めた
それでもふにゃふにゃとしているが力強く動き回る弘茂である
弾みで1人の警察官が玄関脇の壁に背中を打ちつけてしまった
それほどの力が弘茂にはあったのだ
「こら、暴れるな」
1人の警察官が、低い声だが力強くそれを制しようとする
「暴れるな~?! その口のきき方はなんだ! 俺は、おれは神だぞ!!」
弘茂の豹変ぶりをまるで映画のワンシーンでも見るかのように
ただ眺めるのがやっとの理冴であった
「はいはい、失礼しました。神様お静かに願います!」
「言葉だけ丁寧にするな~心がない!!」
なんなんだ、この状態は
理冴はもはや傍観者の気持ちであった
警察官たちが手を替え品を替え
なだめる様子を横目で見つつ
理冴は1人のこれまた警察官と話を進めるのであった
「ずっと、あの状態でして...」
弘茂のいる方向に掌をかざしながら
続けて状況説明をした
「あの方が...従兄弟さんですかね?」
「はい、そうですが」
「従兄弟さんが、そこの公園脇の道路で血を流されてうずくまっているのを
通行人が発見しまして救急車を呼んだわけです。ところがですね
救急車に乗せようとしたとき相当暴れましてね。乗ろうとしないんですよ
で、警察への出動要請がありまして私たちが現場に出向いたわけですが...
実は、これ、ましになったんですよ。路上ではもっと酷かったですからね」
「何を言ってるんだ! 俺は何もしてないぞ~」
弘茂が割って話に入ってくる
「だから、暴れないでください、神様~。どうかお静かに」
「時間も考えてくださいよ」
脇を固めている警察官になだめられるも
一向に動じない弘茂である
そこでは攻防がずっと続いていた
「頭を怪我されているのが心配ですよね」
救急隊員が横から割って入ってきた
「ですが、救急隊員としても、本人が拒否の意思表示をする以上無理やり搬送はできないものですから」
「怪我をされてるのが頭ですからね。病院に行ってもらいたいですがね」
警察官も割って入る
「説得していただけないですか」
今度は救急隊員が言った
「はい、分かりました」
確かに出血の量が半端ではないようである
よくこれで平然としているな、という状況なのだ
「弘茂、病院に行こう。救急車に乗りなよ」
どう切り出せばいいか分かりかねた理冴だったが、とにかくこう言った
それにしても臭い
アルコールの匂いが強烈であることに
今さらながら気づく理冴である
酔っているからこれほどの出血でも
ものともしないのだなと合点した
酔うというよりは酩酊状態といったほうが正しいであろう
「僕、何もしてないのに、そんなの乗らないよ」
「何にもしてない? 怪我してるじゃん」
「ケガ? 怪我なんかしてないよ」
理冴が話しかけると
冷製に穏やかに普通の口調で言う弘茂であった
「従兄弟さんも勧めてるし、病院に行きましょう」
「うるさい!! しもべは黙れ! 女性をいじめるんじゃない~」
警察官に対しては終始この態度だった
暫くするうち、弘茂は玄関外から
部屋の中に入ろうとした
「待って、病院は?」
理冴が言うと、弘茂は唇に立てた人差し指を当て
シーーという動作をするのであった
そして、部屋に入ってしまった
そのまま居間に倒れ込むように寝たようだった
理冴が居間に入ると、寝息を立てている風であった
「あれ、寝ちゃいましたよ」
理冴が言うと、警察官が述べるのだった
「どうしましょうか? こちらで様子を見ていただけますか...
身元引き受けを承諾していただけるなら、私たちは帰ります
あとは、救急隊員からのお話を聞いていただいて...」
それに被るように救急隊員が説明をした
「お酒を飲まれているので、かなりの出血が見られますが
おそらく頭皮の怪我だけだと思われます。安静にしていれば特に問題ないかと。
痙攣とか意識がなくなるといった症状が今までに出ていませんので
このまま朝まで休ませてあげて酔いがさめて元に戻ってから
病院に行かれても大丈夫だと思われます。その時には
どうぞ救急車を要請してください。今夜のことは記録として残しますので
問題なく救急車の再出動が可能です。途中で急変するようなことがあれば
もちろんすぐ119番してください。息が止まるとか、痙攣や麻痺が起これば
遠慮せずに救急車呼んでください。お願いします」
救急隊員がゆっくりと含めるように話した
そして、一連の挨拶を済ませ救急隊員は引きあげた
言われてみればそうである
弘茂は酩酊状態なのだ
今、何をしようとしても動かないであろう
明日目が覚めたら、大騒ぎで病院に行く、と言うかもしれない
理冴は救急隊員の言葉にのることにした
そして、警察官の要請通り身元引き受けのサインをした
警察官も帰り、静かな深夜が訪れた
考えてみれば近所迷惑甚だしい状況が小一時間続いたのだが
誰も何も言ってこず平静だったのは
警察官が数名いたからだろうと、改めて思う理冴だった
何事もなかったようにまるで赤子のような寝顔の弘茂が、そこに横たわっていた
出血は止まったように見えた
(つづく)

※この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.8--

『あれ? 帰ってこないよ』

弘茂が出て行ったあとも
理冴は朝ご飯の片づけを続けていた
お椀をすすぎながらも、つと考えた
‘なんであいつ、ここに来たんだろ’
思いは一瞬にして頭を巡るものである
すすぐ手を止めたため
どれくらいの水道水が無駄に排水溝に流れたであろうか
暫くしてそれに気づいた理冴が
慌ててすすぎを再開したのはいうまでもない
台所仕事を終えた理冴に再び睡魔が襲ってきた
‘ちょっと寝よう’
理冴は別の部屋に行き
自分の布団にもぐり込んで寝た
‘そういや、玄関のロックしてないな’
うとうとしだした意識がまた現実に戻っってしまった
‘弘茂が帰ったときのこと考えたらロックできないか...ま、いいか’
昼間なら問題もないだろう
土曜日、何かの勧誘が来たとしても
チャイムを鳴らすだろう
いきなり玄関を開けて入る輩がいるほど
治安の悪い地域でもない
それよりも今は、睡魔に負けたい気持ちが強い
少なくとも、それを理由に眠りたいと思った
完全に睡魔に勝利を渡した理冴である

次に目が覚めると
辺りが暗くなり始めていた
‘うわぁ、よく寝たものだわ。もうこんな時間’
そう思いつつ、理冴は飛び起きた
弘茂はまだ帰っていなかった
そこにはいないのである
夢かもしれない、と思いたい理冴がいた
夢ならば、嬉しいことこの上ないとも思う理冴
しかし、夢ではなさそうだ
三和土(たたき)の部分に、その荷物がしっかりと置かれてあったのだ
理冴は、気を取り直しコーヒーを淹れる準備をした
コーヒーを淹れ、飲んでスッキリしたい気分だったからそうした
コーヒーを一口飲んで
携帯電話を手にした
弘茂に電話を入れた
応答がなかった
何度かかけるものの一向に出ないのである
‘しょうがないな。いったいどこまで行ったんだろ?仕事探すって...’
取りあえず夕方である
夕飯の支度でもしようと台所に立つ理冴であった
カレーを作った
これなら、いつ戻ってきても
温めればすぐに食べられる
簡単かつ美味しいレシピである
カレーとはそんな重宝するものなのだ
土曜日の夕方、衛星放送では
古いテレビドラマの再放送があったりする
理冴はそれを見ながら待つことにした
二時間物のドラマが終わった頃
理冴はもう一度弘茂に電話した
応答がない
‘どうしよう。出ないじゃん’
少しだけ不安になってきた
しかし、探す必要があるほどの子供でもない
待つしか方法がないと思う理冴だった
理冴はカレーを温め
ご飯にかけて食べた
フリーズドライの卵スープも添えた
なかなかの美味しさにご満悦というところである
晩ご飯を食べ片付け、だが、まだ弘茂は帰ってこない
‘なんでぇ? 電話にも出ないし’
理冴は苛ついてきていた
一人暮らしが長いため
人の帰りを待つという状況がない理冴は
正直こういう場合どうするのがいいのか分からなかった
ともかく待つしかないとの結論に達するのであるが...
衛星放送では、懐かしいバラエティ番組が流れていた
「これ、懐かしなぁ! 昔はこんなのもてはやされてたよね」
思わず声に出してそう言い
今見ても充分笑えて楽しいその番組に理冴は興じていた
時折、携帯を取り弘茂を呼び出すも
応答なき相手のことを忘れたい気分にもなっていった
‘あれま! そろそろ日付が変わるよ。まじ帰ってこないじゃん’
どうすればいいか、いよいよ困りかけた理冴である
ピンポーン
そこに、チャイムの音が鳴り響いたのだった
‘やっと帰ってきたか’
文句の一つも言ってやろうという剣幕で
玄関を開けたのだが、玄関の向こうにいた群衆に
息をのむ理冴であった
「なんです...か」
声にならない声で口を開けるのがやっとだった
(つづく)

この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.7--

『あなたの住んでるところって?②』

免許証の住所を見て
理冴は、いろいろ発想を巡らせた
発想を巡らすというよりは
ある種の固定観念を打ち出したなどの
表現が正しいかもしれない
この街には、独特の場所がある
全国的にも有名なその場所
ゆわゆるドヤ街なのだが
あまりにも有名なのである
弘茂の所有する免許証に
そこだと思しき住所が記載されていたのだ
‘そういえばテレビのドキュメンタリー番組で言ってたわ’
理冴は、いろいろ思いを巡らせていた
そのドヤ街には安く泊まれるところがけっこうあるのだが
調べてみたら、そこの一室に住所を置く輩が
400人もいたという事実があると番組で報じていたのを
理冴は記憶から呼び起こしていた
「ここに住んでるの」
理冴は努めて冷静に聞いた
「ああ、ここはね。今は引き払ってるよ」
淡々と語り出す弘茂である
「今は違う所にいる。でも住所は届けてないから...」
「なんで、変更しないとまずいんじゃない?」
「届けだしたら、税金払えって来るでしょ、通知が...。だから...」
「税金?」
「ずっと払ってないもの」
弘茂は不敵な笑いを見せた
それを見た理冴は、一瞬で固まった
本当に、固まるという行為はこうなんだと実感するほどになってしまった
「税金対策。........。」
弘茂がいろいろ喋ってはくるが
理冴はそのほとんどを
もはや音としか認識していなかった
理冴の考え方も少々偏っているのかもしれないが
そのドヤ街に対しての思い込みもあるのだ
その昔、弘茂が家出をしたと聞いたとき
その街に居るらしいとの情報もあったから
もしかしたらそこに居る、と考えることもあったのだった
‘私の予感、的中してたってことか’
理冴は心で呟きながら身震いするのを覚えた
しかし、納得はできた
一見ガラクタのような荷物
何ともいえない臭いの正体
すべてに合点がいった
「朝ご飯作るね」
納得をした理冴は、次の行動を起こした
台所へ行き米を研ぐことから始めた

おにぎりと味噌汁、それに大根の漬物を用意して
再び居間に戻り、それらをテーブルに並べた
「ああ、美味しそう。みそ汁のいい匂い」
弘茂はそう言うと、それらをかぶりつくように食べ始め
あっという間にたいらげた
「ひさしぶり~。こんな美味しい味噌汁食べたの」
弘茂は相当満足した様子である
「そう、美味しかった? 良かった、そう言ってもらうと作った甲斐があるわ」
「本当に美味しかったよ」
まだ半分ほどしか食べ終えていない理冴だったが
その言葉を聞きつつ、片づけを始めた
お盆にすべての物を乗せ、台所に行った
理冴は残っていた味噌汁を飲み干し
洗い物を始めた
おにぎりはラップをかぶせて傍らに置いた
「僕、ちょっと出かけるよ」
背後から弘茂の声がした
理冴は振り返り「え? どこへ行くの?」と聞いた
「ううん、仕事探しに行く」
「し、仕事?!」
突拍子もない弘茂の言動に、うろたえる理冴がそこにいた
「うん、とにかく行ってくる。じゃぁね」
そう言ったかと思うと玄関のドアを開けた
「荷物置いててもいいでしょ?」と言いつつ
さっさと出て行った
‘なんだか変なヤツ’と思いつつも
理冴は洗い物を続けるのであった
あれはあれで、凄い幸せ者なんだなとも思った
弘茂の存在が、何とも言えず
心にグサッと来るのもまた事実であった
いつの間にか、外は明け太陽が輝いている気配がしていた
(つづく)

※この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.6--

『あなたの住んでる所って?①』

大金を盗まれたという話で
夜を明かすという状況の二人だが
理冴の方は、離脱寸前だった
「眠くなったから、私寝るよ」
理冴は、徹夜をして平気なほど若くはない
もう50を超えているのだ
今日は土曜日である
仕事が休みであることに、理冴は感謝した
なにしろ、今から丸一日眠ったとしても問題はないのである
理冴は、2DKであるこのマンション居室の
もう1つの部屋に移動した
布団を敷くためである
考えてみれば、風呂から上がったままの状態で
一晩中話を聞いていたのだ
エアコンと電気カーペットをフル稼働していたとはいえ
よく風邪をひかなかったものだ、と
押入れから布団を出しつつ、理冴は思った
バスローブ1枚羽織っただけの状態だったのだ
そう思うと、改めて背中に寒さを覚える理冴だった
自分自身の布団を敷き終え
来客用にもう一組ある布団を
弘茂に使わせるため隣室に運んだ
「ねぇ、これ見てみて」
布団を用意する理冴を尻目に弘茂は
カードのようなものをテーブルの上に無造作に置いた
それをぶっきらぼうに手に取った理冴だった
睡魔が襲いかかっている理冴にとって
すでに動くことは限界であった
ぶっきらぼうになっても、仕方がないことである
「僕の免許証。ゴールド免許だよ」
満面の笑みを浮かべ喋る弘茂
理冴とは対照的な存在になっていた
‘何なんだ、こいつ’と思いつつも
運転免許証と判明したそのカードを見た
住所の記載を見て眠気が一瞬飛んだ理冴であった
‘この住所って...’
理冴は、この住所に思いを馳せたことにより
考えが頭の中をぐるぐる回るのを感じた
冬の寒い時期、夜明けは遠い
窓の外は、まだまだ闇が続くのであった
(つづく)

※この物語はフィクションです

そろそろ、この物語の真髄が見えてきますよ
お楽しみに!
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.5--

『そんな大金を?!②』

弘茂が何かの書類をカバンから出し、こう言った
「これ、証拠。僕、交通事故に遭ったから、これ持ってるんだよ」
「何なの?」
理冴はそれを受け取った
「示談書だよ.....ほらね、1900万って書いてるでしょ」
弘茂は書類中程に書かれてある金額のところを
指でなぞりながら言った
確かに、そこにはその金額が印刷されていた
‘お金もちなんだ、こいつ’
理冴は、一瞬ひるみそうになるのを
沈めるかのように心の奥の方で思った
「でも、全部盗まれたんだ」
「ファミレスでご飯食べてて、それで、ちょっとトイレに行ったすきに盗られたの」
「トイレから戻ったらもう無かった」
弘茂がたたみかけるように喋ったので
理冴の思考回路は完全停止した状態になった
暫く沈黙が続いたが
やっとの思いで、理冴がそこから脱し
弘茂に質問した
「その1900万円、持ち歩いてたの?」
「そうだよ」
間髪入れずに答えが返ってきた
尚も弘茂は続ける
「それが変なんだ。僕、催眠術にでもかかったみたいでさ.......」
途中までは聞き取れていた理冴だが
その後は、音の羅列が流れていく感覚だけになっていた
「ねぇ、警察には届けたの?」
どこか別の世界に引き込まれそうなのを堪え
努めて普通の問いかけをした
「警察?! ああ、届けたけどね。でも、警察は関係ないでしょ」
「僕は、お金を盗った犯人に念波を送り続けてるから、すぐにお金は戻るんだよ」
‘こいつ変だわ’
理冴は、そうなんだと納得し
そこから先の弘茂が喋ることを流そうと決めた
そうすると思考回路の停止状態も解けた
実は理冴には、経験がある
精神を病む人との付き合いが過去にあった
であるから、それについて多少の知識があるのだ
否定をしてはいけない
だが、話についていくとなると
少々やっかいなことになるので
受け流すのが一番いいと判断し
そこからは適度に流す体制をとる理冴だった
弘茂はその経緯を喋り続けるが
殆ど聞かない理冴なので
何もそこに残らない状況が続いている
考えてみればおかしな話なのだ
交通事故に遭ったのが二年前
その間、いろいろあっただろう
示談書や損害賠償関連の書類などから判断して
おそらく裁判などをして示談金云々ということになった
それが下りたのが一年前ということである
そして、そのお金が盗まれた
さて?
今日までの一年間、どこで何をしていたのだろう
その辺りを聞こうとするのだが
巧みにはぐらかす弘茂なのであった
玄関の戸袋に何かが差し込まれる音がした
どうやら朝刊が届いたようである
とうとう朝まで続いた
この怪しい会話は徹夜で続いたのである
だがこの時期の朝刊が届くころは
まだまだ夜が明けない
窓の外には闇が漂っていた
(つづく)

この物語はフィクションです

では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.4--

『そんな大金を?!①』

湯船の中で考えあぐんでいた理冴が
風呂から上がったときには
茹でダコと化していた
全身真っ赤で、体から湯気がもうもうと上がるさまは、まさに茹でダコだ
台所のガスコンロの上にある、やかんの中にあった
湧きざましの水を湯呑に入れ、ごくごくと音を立て飲んだ
少しほてりが治まり、落ち着いた理冴は
あらかじめ用意していたバスローブを羽織った
そして、台所と居間を隔てていた戸を開けた
「ああ、ちょっとのぼせた」
何か反応があるかと期待して
わざと大きな声で弘茂に言ったが
当の本人は、相変わらずスマホをいじっていて
理冴のことなど気にもかけずの体(てい)である
「いいお湯だったよ。お風呂に...は」
言いかけたところで、口を噤(つぐ)む理冴
すわった目で見られるのは、もう嫌だと
とっさに自己防衛の本能が働いたのだった
「もう、そろそろ寝る? お布団敷こうかね」
理冴は気持ちを切り替え、そう言った
その問いかけに、一瞬こちらを向いた弘茂だったが
すぐに目を下にやった
スマホを傍らに置き
いきなり立ち上がったかと思うやいなや、玄関まで行き
ガラクタと思しき荷物から鞄を取りだして
それを持ち、居間まで戻ってきた
「ねぇ、これ見て」
理冴は、弘茂のこの言葉に
彼の差し出した紙を覗きこんだ
そこには、ちょっと息を飲みそうになるものが映っていた
おそらくは、デジカメかあるいはスマホで撮った写真を
プリントアウトしたものだろう
それが、その紙にはあった
理冴は、すぐに反応できなかった
「これ、凄いでしょ?」
「何なの、これ」やっとの思いで声を出した理冴
「見て分かんない? 札束だよ。1900万円あるよ」
「このお金、何?」それを言うのが精一杯の理冴である
「交通事故の示談金」
「じだんきん?!」
「そうだよ。僕一昨年(おととし)交通事故に遭って、それで一年後にこれ貰ったんだ」
話を続ける弘茂
「でも、このお金ね。実は貰って一か月後に盗まれたんだよ」
「盗まれた?」
もはや、理冴の思考回路はショートしそうだった
交通事故に遭って示談金貰って、それが盗まれてしまった
そうか。意味は分かるが、それってどういうこと、という感覚の理冴だった
これは夢なのか、幻なのか
悪夢なら、早く覚めてほしいとも思う理冴だった
が、しかし、話は夜を徹して続くのである
二月半ばの頃、窓には結露ができていた
(つづく)

※この物語はフィクションです

訳が分からぬうちに物語は進んでいます
このお金の件、後ほど重要なキーワードとなって出てきます
(って、実は大したことではないかもしれませんが...)
きっと、物語として今は面白くないでしょうね
少しずつ面白くなりますので期待してください!
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.3--

『二十年前』

「ほんとに、久しぶりだね。どれくらい会ってなかったっけ?」
理冴が、おもむろに弘茂に聞く
弘茂は、スマホの上で自分の手を動かしている
こちらの質問には、われ関せず、という面持ちである
「もうすぐ、このスマホ使えなくなる」
弘茂が、唐突に喋った。
「え? 何故使えなくなるの?」
「う~、うん。」
なんだか生返事の弘茂である
それにしても弘茂の手は
忙しそうにスマホの画面を滑っているのだった
「お金、払ってないから」
またも唐突に喋る弘茂であった
「払ってないって、電話代払えてないの?」
「そういうことだね」
まるで機械のような、というのか
スマホをいじる弘茂の手は
軽やかな手さばきとはほど遠い
しかし、休むことなく動くのであった
‘お金...’
そのフレーズをきっかけに
理冴は思い出してしまっていた
そう、あれは二十年前のことである

その当時、理冴は両親と同居していた
父母、八歳違いの姉とともに生活していたのである
ある日のことであった
夕食の時に母が言ったものだ
「弘茂さんが家出したらしいわよ」
「ええ、本当かそれ」
父が驚いたように言ったが
その言葉には、あり得ることだというような感情が入っていた
「今日、敬子さんから電話があったわ。泣いてたわね」
「そうだろうな」
父はその時、ほぼ諦めに満ちた表情で言ったが
それ以上は何も語らなかった

弘茂は二十年前
いわゆるサラ金から多額の金を借りていた
サラ金という所は誰にも知られず、現金を貸してくれる所である
支払さえきちんとしていれば
本当に誰にも気づかれないようだった
しかし、一度でも支払いが遅れると大変な事になるらしい
そういう噂を聞いたことがある
昔のサラ金は、出資法の範囲の金利で貸すところが
殆どだったため、元金と比べての利子が凄かったらしい
自分で支払うことがままならなくなったその日
弘茂は、家出をしてしまったのだ
その後、叔父夫婦がやっきになって探したが
まったく見つからず、いたずらに月日だけが過ぎていった
もちろん、捜索願も出したそうだ
たまに身元不明の死体が出たりすると
警察から連絡があり
かなり遠方まで確認に行くものの
違うという結果に終わっていた
違ったので良かったと安心するやらなにやら
叔父夫婦の心境は複雑だったことだろう
いったい、この二十年もの間
弘茂は、どこで何をしていたのだろうか
それを考えるとき
目の前にいる弘茂は、いったい何なのか
まるで蜃気楼のように、おぼろげな景色としか
理冴には見えなくなるのだった

相変わらず、弘茂の手は忙しそうである
「二十五日までに一万円払わないと」
弘茂の手は、片時も止まらない
「使えなくなる、この携帯」
‘電話代を払ってほしくてここに来たのか’
そうは思ったものの、理冴の口からは
支払いに関して何も言うまいとした
その方が賢明だと判断した
何というのか、それは本能みたいなものだった
払ってはいけない、という声が
心の奥から聞こえるのだった
「ねぇ、お風呂入る?」
理冴は、それを言うと同時に立ちあがった
風呂場に行き、準備を始めた
お湯を入れ始めて居間に戻る
「お風呂はいいよ」
「え? 入らないの?」
「僕、お風呂は入らない。お風呂に入ると体が冷えるからね」
「ウソ?! 温まるのに。気持ちいいよ」
「僕は駄目! 体が凍りつくようになるの。だから入らない」
‘何、こいつ’と思ったが
もう無視することにした
湯船が満杯になったころ、もう一度弘茂に言った
「お風呂入りなよ。湯加減ちょうどいいよ」
「入らないってば」
弘茂の目つきが変わった
鋭いというのか、すわるというのか
とにかく頭のどこかにある何かのスイッチが入った感じの
目つきになっていた
「そう、じゃあ私入るね」
そう言って理冴は、居間と台所を隔ててある戸を閉めた
従兄弟とはいえ、相手は男である
余計なものを見せてはいけないと思う理冴はそうした
これこそ、本能である
台所の向かい側に位置する風呂場に向かい
理冴は、その準備をし風呂に入った
湯船の中で、目をつむると
幼い頃、弘茂と遊んだ光景が浮かんだ
叔父夫婦は子供をつれ
本家である我が家を、よく訪れていた
だから、子供の頃の弘茂のことはよく知っている理冴であった
だが今は、何かが違う
ああいうのを配線が切れたとでもいうのか
心底変だと思った
どこが変かと言われると分からない
だがおかしいのである
頭がパンクしそうなほど考えるが
納得できる結論には至らない理冴がそこにいた
両手で湯を思いっきり汲み、顔面に浴びせ
怪しい思いを断ち切ろうとする理冴もそこにいた
(つづく)

※この物語はフィクションです

独り言・・・・・・・なんか、今日は惰性で書いたかな。誤字脱字多いかも?
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.2--

『いきなり来るか?!』

久しぶりに、電話での再会を果たした理冴と弘茂
弘茂が理冴の住むマンションを訪ねる
最寄駅までは理冴が迎えに行く
ということで、約束ができていた

約束の日がきた
理冴の仕事の都合や電車の加減で
マンションに戻るのは夜遅くなると
あらかじめ弘茂には伝えていた
帰り着いたときに電話をするから
電車に乗って来ればいいと言っていたのだった
理冴の中では、夜遅いこともあるから
最寄駅まで車で迎えに行くという腹づもりがあった
そして、どこかで
晩ご飯でも食べようという計算をしていた

夜8時を少し回った頃
理冴は我が家に戻った
部屋に入り、弘茂に
戻ったことを告げるべく
彼の携帯電話の番号を
電話帳から呼び出したところで
玄関チャイムが鳴った
‘誰?’
何かの行動を起こしているときに
それを妨げられるというのは
案外嫌なものだと思いつつ
理冴は、モニター付きインターホンの通話ボタンを押した
通話ボタンを押すと、そこには少し印象は違うが
見覚えのある顔が映った
「はい」見覚えがあることをあえて無視し、理冴は応答した
「僕、弘茂」
「ああ弘茂、よく来たね」
‘何! もう来たの! どこかで待ってた? いきなり来るか、おまえ
そういやストーカーがこんな感じかね。帰ってくるのを待ち伏せ~みたいな...’
この再会に関して
多少なりとも、絵図を書いていた理冴だったのだが
しょっぱなから崩された格好である
ちょっとした怒りみたいなものと
焦りのような複雑な思いを持ちつつ、玄関扉を開けた
「いらっしゃい」
「やぁ」
挨拶もそこそこで
弘茂はなだれ込むように入ってきた
ぱっと見にはガラクタとしか思えない
諸々の荷物も引きずり込むかたちで
玄関の三和土(たたき)に置いた
そして、弘茂はさっさと居間まで行き
へたり込むように座った
あまりにも異次元の空間に追い込まれた感じがして
理冴は、暫く呆然としてしまうのだった
‘それにしても、なんか臭い気がする、なんだろう?’
これは、理冴が本能的に思った事実である
だがしかし、すぐに目のやり場をかえた理冴である
「ご飯食べたの」
「うん、今日は食べてるよ」
「そう、じゃ、私は食べるね」
仕事帰りである
理冴は、空腹であった
今夜は外食という絵図も消え失せた
いらいらが募るのをこらえ
弘茂には、取りあえずお茶を入れ
自分の晩ご飯を作ることにした
冷凍保存していたご飯で炒飯を作り
それを台所でさっさと食べた
人間というものは空腹のとき
思わぬ苛立ちをおぼえる
取りあえず空腹を満たせて、理冴は落ち着いた
改めて弘茂用の、また自分のためのコーヒーを淹れ
居間に行き、座る理冴であった
窓の外では真半分の月が淡い光を落としていた
(つづく)

※この物語はフィクションです

新シリーズ2回目です
この物語はフィクションです
土台となるものはありますが
ストーリーは事実とかけ離れていることを
ご承知おきくださいませ
では又ごきげんよ~~っ

道路よりベッドがいいね--Vol.1--

『プロローグ』

ここは、とあるマンションの一室である
六階建ての最上階真ん中に位置するこの部屋の
住人の名は、村上理冴(むらかみりさ)という女性である
結婚の経験はあるにはあるのだが
今は独身で独り暮らしをしている
最上階であり、高台に位置するこのマンション
ベランダからの眺望がすばらしい
特に夜景が見事なのだ
繁華街がはるか遠くに
光の帯を作っているさまは
見るものをうっとりさせるのだった
理冴は今夜もその夜景を見ている

携帯電話の着信が部屋の中で響いた
理冴は急いで部屋に入った
携帯電話の番号のようだが
電話帳登録された番号ではない
理冴には把握できていない番号だった
つまりは知らない番号
初めて繋がる電話ということであろう

取りあえず出た
「もしもし」
「もしもし、僕・・・誰かわかる?」
聞き覚えのある声であった
かれこれ二十年ぶりに聞くその声の持ち主が
誰なのかは、すぐに分かった
「弘茂(ひろしげ)?」
「そう、さすがお姉ちゃん、分かってくれて嬉しいよ」
「まぁ、久しぶりだね。どうしてたの。元気だったの」
「取りあえず生きてるよ」
電話の相手は従兄弟であった
ちょっとわけありの従兄弟だ
二十年ぶりの再会の電話に
夜が更けるのも忘れ、熱中する理冴がそこにいた
二人は本当に長話をした
理冴の携帯電話の充電が切れかけ
あわてて充電器を繋ぐほどであった
ベランダから見える光の帯は
夜が更けようとも、煌めいていた
(つづく)

※この物語はフィクションです

※新しい読み物を書いてみようと思い立ち
ここに新シリーズとして綴ります
事実に基づいていますが
あくまでフィクション性が高いものと
思っていただきたいです
更新は不定期となりますが
ボチボチ綴りますので
感想などいただければ幸いです
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.9--

『地方に住むハンディキャップ』

本を出版して
この業界に足を突っ込み
出版社などに挨拶回りなどをし
多少なりとも顔を覚えられたり
持参した原稿を読んでいただくうち
「ちょっとコラム書いてみる?」などと
担当の方から嬉しいお言葉を頂戴することもある
喜び勇んで書く
原稿を出版社なりの
関係各所に持って行く
大抵出版社は東京や大阪などの大都市
メールに添付して送れる場合もあるが
持参するのが王道で…
東京よ東京
近くて大阪
(まぁ、大阪はホントに近いけどね)
旅費は自腹
売れてる作家ならいざ知らず
知名度低いからね
何処の出版社でも
こぞって声をかけてくださり
「旅費はうちで持ちます」なんていわれる
『大先生』になりたいものだわ
というか、どんどん出版の声がかかるようになりたいわね
本って出してからが大変っていうけど
何をどうすればいいか未だ分からず
上手く次に繋がらないのが現実
(ちょっと愚痴になったね)
で、原稿を持参すると
「すみません、他の人の原稿が先にあがったんで~」
でボツになるわけ
帰りの新幹線代請求したくなる瞬間だわ
それが普通よ
みんなそれを繰り返して
きっと『大先生』になるんだと思うから…
これは余談だけど
大阪梅田に紀伊國屋書店さんがある
そこを通るたびに考えることがあるの
`いつか、ここでサイン会やりたい!'
なんちゃって
地方に住むハンディキャップね
痛感するわ
大阪に出ることを決意したいきさつがこれ
本当は東京がいいんだけど
諸事情により大阪どまり
いずれ東京かな
谷口冴
はばたくのはこれからよ
頑張るわ!!
(本日ここまで--つづく)

ホントはもっと細かく面白く
書きたかったけど
こんなものでお許しを~~
作家としての仕事の仕方が
実はまだ分かっていないのが現状の私
もっともっと精進していこうと思ってる
大阪からは
いろいろ発信できるものも変わってくると思うし
頑張ろうっと
次回このシリーズお休みするかも?
悪しからず
(20日が引っ越し日なので来週あたりブログ自体休むかも)
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.8--

『自由業なのよね』

本を出版する(出版社と契約を交わす)前は
OLをしていた私
某通信事業会社に勤めていたの
出版社との契約が決まった時点で
退職することになった
勤めた会社では
アルバイトなどで他の収入を得ることが
禁止されていたからね
バレたら懲戒免職ものだったし
そこで仕事を続けることが困難と思われたから
会社は辞めたわけよ
自由業というのね、これは。。
個人事業主に分類されるといっても過言じゃない
そんな難しい話じゃなくて
実は、不安に思えることが一つあったのよ
それは「昼夜逆転」
人様から
そんな話をよく聞いてたからね
ちょっと、いえ、かなり不安だったの
例えていえば
会社へ行かなければならないときには
何時に起きなければ間に合わない
何時に起きるためには
寝るのが何時以前でなければ駄目だ、とか
でも会社へ行く必要がなくなると
いわば自由な時間がたくさんあるわけよね
何時に寝ても大丈夫みたいな
で、毎夜毎夜、夜更かししそうな自分がいて…
結果、朝起きられず
昼も寝てる始末
心配だった
…取り越し苦労だった
夜がくれば眠くなるし
朝がくれば目が覚めた
意外にも逆転しなかったわ
今まで大丈夫だったから
これからも、きっと大丈夫ね
365日稼働24時間勤務
年中無休
年中お休み
本当に自由にできるわけね
自由業といわれる所以
もちろん収入はそれに見合ったものになるわけだけどね
自分自身をどれだけ律することができるか
これにかかってるわね
しんどい時もあるけど
今はこなせてるわ
この頃のように
引越しの準備などで忙しいと
仕事はちょっと休めるし
こういう時はいいわ、とっても
会社の転勤なんかだったら
こうはいかないね
3日以内に現地に赴任しろ、なんて
命令が出たら
逆らえないだろうしね
嫌なら辞めろ!になっちゃうかも…
いや~自由業っていいわ~
(本日ここまで--つづく)

今日は手抜いた
とりとめのない記事でごめんなさい
この仕事は、自分を律する
統制がきちんと取れる人じゃないと
できない仕事だとつくづく思うのね
楽しようと思えばいくらでもできる
でもこの道で成功したければ
それなりの頑張りが必要
歯を食いしばり
血の汗流して…
昔あったスポ根ドラマみたいにね
そろそろ力(リキ)入れないと…
売れない作家で終わりたくないなぁ
思わず本音がポロリ
へへへ
今日は『恋愛錯誤』にはまったく関係ない記事だった
<(_ _)>
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.7--

『編集物語その②‘漢字か仮名か’編』

まぁ~
最初の原稿は
かなり荒削りというか酷かったのね
同じ言葉を
ここでは漢字で書いてるのに
そちらではひらがな、というのはザラ
普通これを漢字にする?!
って箇所が堂々(?!)の漢字になっている
漢字だらけだと
逆に読みづらいということで
平仮名にした箇所は無数にあるわけよ
『暫く』『沢山』など
最初は漢字で書いていたけど
それぞれ『しばらく』『たくさん』と平仮名にした
その方が読みやすくなり親しみも湧くという
編集者の見解だったからそうした
ターゲットにする読者層にあわせるのが大事だそう
言ってしまえば
この小説はかなりカルい
漢字は使いすぎないように、というわけだ
ただ、わざと漢字にした箇所もある
166pの1行目『喜久子は暇の挨拶をして…』の『いとま』
これは確か編集者がこう言ったと思う
「ここを漢字にすると文章がしまりますね」
で、漢字表記にしてルビ(送り仮名)をふった
わざと漢字にしてしてルビをふる
文章が生きる、というのもあるらしい
そういえば176p12行目『玄関の三和土に落ちた』の『たたき』
ルビをふる予定だったと思うけど……ルビないね
いとまより、たたきの方が読みづらいとも思えるけど
実際どうなのかな
まぁ、どっちでもいいや
けっこういい加減な著者でごめん<(_ _)>
ちょっと問題発覚(?!)の箇所が実はあるのね
『つく』
たとえば片づける、気づくなどの『つく』
片づける、片付ける、気づく、気付く
漢字になってたり仮名だったり
バラバラだったのね
素人が書いてんだからしょうがないよ~
(すいません、開き直ってます)
統一することにしたの
『片付ける』の『つく』は漢字
『気づく』の『つく』は仮名という表記にまとめた
ただ、1箇所あるのよ
ミスプリといえるかな~
ゲラ刷りの段階でも気づかなかった
これって私のミス?
実際に本が仕上がって
著者である私にも送られてきて
読んでいるときに気づいた
それこそ『気が付いた』
漢字になってる~~~
2箇所あった気がする
もう1箇所が分からなくなってるよ
どこだっけなぁ
この記事を書くにあたって
探したけど見つけられなかった
ミスだと思ったのがミスかな
勘違い?
もっとも勘違いの方がいいわけだけど
というか漢字って扱いが難しいね
なんか、やな感じ~~みたいな
ヘンにオチたところで…
(本日ここまで--つづく)

漢字は適度に使おう
ということのようね
簡単な漢字でも使わない方がいい
逆に難しい漢字だけどあえて使う
文章によって使い分ける
一つの手法なんだということを勉強したわ
小説を書くって奥が深いわね
今日はこんな感じで
漢字のお話
いかがだったかしら?
やな感じ~~!?
なんて言わないでね
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.6--

『編集物語その①‘焼きそば’編』

出版が決定して契約を交わしたら
次に取り掛かるのものの中に
編集や校正の作業がある
その編集の過程で思わぬことが発覚した
これぞ地方独特の言い回し?!
いわば方言的なものが暴露されたわけよ
著書の99p「手話サークル」の中で
主人公喜久子とサークル先輩の石川が
お好み焼き屋で注文するシーンがある
注文したものは豚玉焼きとモツ入り焼きそばだ
最初の原稿ではモツ入りそば焼きとしていた
これが引っかかった
そば焼きVS焼きそば~~~
・・・・・・・・・・。
全国的には「焼きそば」というそうね
「そば焼き」と書いたことに
何の違和感も躊躇もなかった私
何故、これが駄目なの
なんで~???
「そば焼きなんて、普通は言いませんよ!」
編集者には半分呆れられてた気がする
も、もしかして香川県だけ?!
確かに「富士宮焼きそば」かね
そうか、「そば焼き」とはいわないんだ
編集者は私に敬意を表してくれたのか
脚注をつけて「そば焼き」としていいとのたまったが
地域性を重視したいわけでもなかったので
「焼きそば」に譲歩した
最初の手直しは食べ物だったわけね
実はこの話
ちょっとしたオチがあるの
この『恋愛錯誤』が本として出版された約一年後
某民放テレビ「秘密のケン〇ンshow」で放送されたの
「香川県では焼きそばのことを‘そば焼き’という」
私の本が出る前に
この放送がなされていたら
99pのこのシーン
注文の品はおそらく
豚玉焼きと「モツ入りそば焼き」になっていただろう
いや~~
やっぱり「モツ入り焼きそば」かな
地域性を重視するつもりはまったくなかったので…
(本日ここまで--つづく)

地域によって言い回しが違うということを
思い知らされたエピソード
いかがだったかしら?
プロならこんなことに
くじけるわけにはいかない
標準語って何?
改めて思うわ
では又ごきげんよ~~っ

ちょっと予告

予告というかお詫びです
本日は‘『恋愛錯誤』の悲喜こもごも’の日ですが
今から出かける用事ができたので
夜、記事を書きます(夜中かも?!)
どうぞ宜しくお願いします
ということで…行ってきま~~す
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.5--

『出版決定』

文芸社から書評をいただいたのは
2009年9月11日だった
書評は郵便だったが
その後すぐに電話があり
「是非うちから出版してほしい」とのこと
当時はどんだけ舞い上がったか
おそらく心は天に昇っていたと思う
返事はすぐにしなかった
ちょっと勿体をつけたのだった
暫く待って
「文芸社さんからの出版をお願いします」
と、返事した
ほどなくして
第一編集部のT(女性)さんから連絡をいただいた
顔合わせも兼ねて本社で会うこととなった
文芸社の本社は東京・新宿
交通費を出すと仰ったので
いそいそと出かけることにした
(この辺、チョー単純明快?!な私)
飛行機で羽田まで飛んだ
早割も格安航空もない
前日予約でのチケット購入だったから
確か4万円ぐらいかかったと思う
文芸社の経理の方
高くついてごめんね~みたいな
飛行機なんかで来るか
せめて夜行バスぐらいで来いよ
なんて、経理の方が思ったかどうか定かではない
本社ではIさんが迎えてくれた
Iさんというのは
高松での出版説明会の時にお会いした
企画部の方
IさんとTさん、そして私は和やかに談笑
本が出来上がるまでの工程なども
細かく説明していただいた
とにかく私にはすべてが初めての体験
新鮮だったね
原稿の通し読みをしたばかりだから
と仰ったTさん
「全体としてはとてもいい出来です。ただ…」
ただ?
ただ、何?!
「手直しや差し替えをお願いする箇所もあります」
どうやら地方独特の言い回しもあったらしく
全国的にこれでは通じない事柄があるとのこと
なるほどね~
文章を書く難しさ実感の諸々は…
(本日ここまで--つづく)

実はこの記事
夜中に書いてるの
頭回ってないのに
何とはなしに書いてるね~
いろいろ野暮用が多いからさ
今日の日中は忙しいの
取りあえず火曜日の仕事をしておこうと
夜中に書き書き
来週の火曜日には
ちゃんとしたものを書くので
今日はこんなところでかんにんやで~
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.4--

『書評』

※作品講評※

◇ 50歳を超えた独身の主人公が若き日の恋の回想を紡いでいく小説作品を拝読した。舞台設定は1980年代、ほのかにレトロな雰囲気の中に恋模様が多彩に描かれており、いくつもの恋愛を経てなお淡々として独り身の生き方を楽しむ女性の姿が浮かび上がっている。
◇ 30年前の時代設定とはいえ、男女の駆け引きとは無縁の恋愛に対する主人公喜久子の初心なあり方は新鮮に映った。「インベーダーゲーム」の松井とは当初いかにもつっけんどんな様子で、「運転免許」の飯寺、「引越し」の菅原との出会いの頃にも不器用な固さが明白だ。何気ない出会いから親しくなり、やがて連絡の途絶えた恋人を故郷まで訪ねていくと奥さんらしい人がいる。それは、主人公の胸に痛みを残しながらも、いつしか思い出の風景の一部となって納められる。過ぎた恋愛を、遠い風景を眺めるように淡々として語り紡いでいく作品構成には安心感がある。
◇ 他の登場人物や小道具の描写も活き、喜久子との関係の齟齬にもおのずとリアリティーが具わっていた。「運転免許」の飯寺は包容力ある魅力的な男性で、峠の隠れ家のようなうどん屋の「たらい」や「沢蟹」の場面も鮮やかだ。喜久子は、「楽しいと思った。飯寺の話しぶりを聞いていると、とても安心した」と回想する。その破綻のない心の安定感は主人公の性格を形作る要素である。飯寺には別居中とはいえ妻がいた。深く追うことは喜久子の本領ではない。「引越し」はアパートの隣の部屋に住む男菅原との恋愛が上手くいき、結婚も間近になった頃に、借金を抱えた従兄弟が現れたことにより破談になる話だ。「所詮、恋愛なんて、誤解と錯覚の連続なのかも」と、喜久子はつぶやく。通り過ぎた男達はむしろ風景の一部であって、「たらい」や「沢蟹」、「ガス屋がガスコンロを配置し配管をしている。…」といった日常性の細部こそが、主人公には重要であるように察せられるのだった。
◇ ただ敢えて指摘すれば、それぞれの「恋愛錯誤」に今一歩の踏み込みが欲しかった。具体的には妻がいたり、誤解のままで別れてしまった男達との心の葛藤を、喜久子自身はどのようにして受け入れ、納得したのであったか、という点である。喜久子は、なぜ「引越し」や「手話サークル」の男との誤解を解こうとしなかったのか、という点である。「運転免許」の包容力のある男の元からあっさりと立ち去ったのはなぜか。その点を掘り下げる、例えば‘何日か泣き続けた。3日目の朝自分のために目覚めのコーヒーを入れて飲むと、喜久子は颯爽として仕事に向かった’というような描写が付加されると、喜久子という女性像や‘恋愛の齟齬’というテーマがさらなる説得力をもって伝えられると思う。以上忌憚のない意見を述べたが、上記の点も参考に、今後は編集者と共にブラッシュアップを加えていただきたい。書籍としてよりよい形で、読者に向けて発信される日が来ることを期待するものである。
(本日ここまで--つづく)

これは文芸社からいただいた書評
原文のまま載せたので
読みづらいかもしれないけど
こんな評価をいただいた
物足りないというイメージはあったのね
でもプロがこの作品を見てどう思うのか
大いに参考になった
我ながら、なかなかいい講評
これをいただいたとき
嬉しくなって舞い上がってた気がする
この後、編集者との攻防(?!)が
繰り広げられるわけよ
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.3--

『閃いた』

ある朝、目が覚めて布団から出ようとしたとき
閃いた
ストーリー展開はこれだ
布団の中での回想
これでいこう
布団の中で昔の思い出を回想するというもの
まさに布団の中で思いついたわけよ
どんな話にしようかな
この時点で
まだ恋愛ストーリーとは決めていなかった
仕事について書こうか・・面白いわけないよね
日々のこと・・誰も読んでくれないよ
恋愛の思い出を綴る・・おお、イケるかも?!
複数の恋愛経験を書けば
人様に読んでいただける
そう思ったら書く気力が湧いてきた
ただ・・・・・・
原稿用紙を広げても
ペンは進まなかった
初めはね
いきなり原稿用紙に書きだしたわけだけど
全然言葉が出てこない
文章にならない
当時はパソコンを持っていなかったから
原稿用紙に書いていくしかなかった
でも、進まない進まない~~
やめた
諦めるのが早い私
暫くすると
やっぱり書こう
原稿用紙を広げる
やっぱりやめた
半年くらい
この状態が続いたかな
実は私、昔はよく小説を書いていたのね
30歳代で香川県の文学賞
『菊池寛賞』にも応募した
2回ほどね
参加賞をいただいたけど
ものになることもなく
そこで書くという作業を止めたのよ
50歳になろうかというころ
また書いてみようと思ったのね
そのきっかけが
文芸社の出版説明会
それも我が故郷高松での開催であった
ある新聞記事に広告が出ていたの
参加した
そこからまたぞろ書き始めることになったわけ
そして話はあの日の布団の中に繋がるの
構想を練る
こんな作業
本当に地味だからね
文章を思いついたら
ノートに書き込んだり
携帯の新規メールで打ち込んで保存したりしたわ
思いつく度に書き込めたら良かったけど
仕事中などには、そんなことできないしね
(当時はある会社で働いてたのよ)
後で書こうとしても覚えてないのよ
きれいさっぱり忘れていたわ
そんなのに限って
とってもいい文章だったりするの
そんな気がして仕方なかったわ
時代背景など
記憶も曖昧でね
図書館へ行って調べたりもした
地味な仕事をこなすこと1年
ようやく形が出来上がった
ただ構想的なものは3年ぐらい前にあったかな
実際著書のあとがきでは
構想は3年前からあったと書いたしね
文芸社からは時折連絡があった
そのたびに
「鋭意努力してます」と
適当に言ってた気がする
まるで自信がなかったから
明確な返事はできなかったわけよ
出版説明会に参加して
暫くは形ができないまま
時が流れ…
そうこうするうち
私はパソコンを買った
最初はメモ書きしてたんだけど
やがてwordなるソフトを使うようになったのね
原稿用紙のレイアウトにすることを覚えてから
快進撃が始まったのよ
2ヶ月(いや1ヶ月半ね)で書き上げた
そして文芸社の担当の方に送ったの
さぁ、結果やいかに~~
(本日ここまで--つづく)

今日は実際に
『恋愛錯誤』が出来上がる様子を書いたけど
どうだったかな?
あんまり面白くなかったね
小説書くって地味な仕事なのよ、ホント
次回はストーリーの基盤となったものについて
書いてみようかな
拙い物を読んでくださりありがとう
では又ごきげんよ~~っ

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.2--

『恋愛錯誤のその後②』

実際に本が出来上がった時のこと
出版社から著者贈呈分と称し
私のもとに本が送られてきた
友だち
当時仲の良かった友人
世話になった方などにプレゼントした
ここで言い訳まがいのことを一つ
当時仲の良かった友人…と書いたのには
いささか訳がある
私という人間像は
「小説を書く、ましてやそれを出版する」
という輩では決してない
友人知人の間では
多かれ少なかれそう思われていたらしい
本を出してから
つき合う友だちが変わったかもしれない
半年ほどしてそういえばあの子から連絡ないな~
と、気づくことも多々あったのだ
(気づくの遅すぎ?!)
ちょっと寂しいなんて思ったりしたのね
もちろん大半の友だちとは今でも仲良しだよ
会わなくなった方を
避難するつもりなんて毛頭ないわけで…
でも、ホントに寂しかったのよ
小説を書こうが、本を出そうが
私は私なのにね
決して、雲の上の人なんかじゃないよ
ただ新しい知人も増えたかな
どうでもいい話だけど
私ぐらい図書館の似合わない人はいないらしい
そんなことを言った知り合いいたっけなぁ
話を戻そう
なんの話してたっけ?
あ、そうそう
本をプレゼントしたくだりね
感想をたくさんいただけたわ
感想をくださった皆様ありがとう!!
読みやすい
時代背景にすっぽり入れて懐かしかった
引き込まれた
淡々としてたけど、それが良かった
などなど…
意外にも高評価
嬉しかったわ
もう、ケチョンケチョン(?!)の評価だと
内心思ってたからね
でも、これで確信したことがあったの
この小説って
恋愛小説など読まない方に
読んでいただくといい
サラッとしてるから
むしろ恋愛小説がお好きな方には
逆に不向きだと気づいたわけ
ただ、それをどうやって売り込む?!
著者自身がPRするのもね
出版社様が販促をなさるわけだからね
勝手にはできないのよ
経験がないってこういうとき悩むわ
どう動けばいいかまるで分からない
まぁ、いいか
出版社様を信じよう
それにしてもアマゾン様で
レビューがついたの
とっても嬉しかったな~
(本日ここまで--つづく)

『恋愛錯誤』の悲喜こもごも二回目
こんな感じで淡々と進めようと考えてるの
書くといったわりには
つまらない読み物になってる気がする
イマイチ盛り上がってないね
何か質問など
こんなこと知りたいとか
酷評もちろんOK
コメントなど書いていただければ
それについてのことを綴るわ
宜しく<(_ _)>
上手く綴れないのが本音かも?
是非コメントを~
評価を~~求む
何という他力本願だ~~
では又ごきげんよ~~っ


『恋愛錯誤』の悲喜こもごも--Vol.1--

『恋愛錯誤のその後①』

私の書いた小説「恋愛錯誤」が出版されたのは
一昨年の4月のこと
本屋の店頭に並び
ネット通販で検索するとちゃんと出てくる状態
それが当時の私にとっては
こそばゆくて(?!)恥かしくてならなかったの
実際に陳列される本屋さんのリストを
出版社から頂いていたので
‘ここに行けばある’のが分かっていた
行けなかった
その本屋さんには1年行かなかった
1年経てば
私の本なんて消えてなくなると思っていた
だから1年間本屋さんに行かない
と、決めた
当時の私は、そんなことを考えていたの
私って変?!
変だよね
とてつもなく恥かしくてね
嬉しいんだけど…
ちょっと言葉にできない感情があったわ
友だちが〇〇書店にあったよ、なんて
写メまで送ってくれたけど
それがまたもどかしくてね
困ったものよ
別にいいんだってば~~
でもアマゾンさんでレビューがついたときは
心底嬉しかったけどね
そんなに良かった~~?!みたいな
2件あるのよ
デヘッ
素直に嬉しい
相当ゴマスリスリ~かな、とも思えるけど
嬉しい
次の作品を、という声もあるのが
著者としては本当に嬉しい!
「恋愛錯誤」の続編が読みたいと
仰る方がいらっしゃるけど
あれに続編はないかな~
「完」で終わらせちゃったしね
おしまいよ
あれの続編…
書けないね
そもそもあのストーリー
フィクションだからね
私の半生などと思っている方
いらっしゃるの?
違うよ
ただベースになったものはあるわ
学生時代映画館でアルバイトしてたのは事実
約2年間ね
手話を習っていたのも事実
高校生の時からアパートで独り暮らししてたけど…
でも恋愛に関する内容は嘘よ
小説の中だけの話
もう1つ、私が運転免許を取ったのは
学生のときだったしね
時代設定もバラバラよ
あ、そうそう
私ね
インベーダーゲームに1ヶ月のバイト代つぎ込んで
電話代やら電気代やらが払えなくなったことがあるのよ~
だからインベーダーゲームに関して
細かい描写ができたと自負してるわよ
ベースになったものは確かにあるけど
フィクションなので悪しからず
(本日ここまで--つづく)

今日から新シリーズ始めました
予告とは若干タイトルを変更しましたが
『恋愛錯誤』に関する私の思い
生活がどう変わったか
友だちの反応、など日常のあれやこれやを
書いていきたいと考えてこうしました
一種の自己満足ですので
お気に召した方は
どうぞ読み進めてくださいませ
そうでない方
スルーなさってください
よろしくお願いします
尚、途中で勝手に手直しをしたりもありですので
この記事が変わる可能性もあることを
ご了承願います
では又ごきげんよ~~っ
プロフィール

谷口冴

Author:谷口冴
とある作家の独り言・戯言……

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